羽生水郷公園

〜公園の域を超えた公園②〜

2015年11月03日

羽生水郷公園

水族館のパンフ写真

土日であればキャンプや釣りに行きたい天気ですが、今年の文化の日は飛び石連休なのでどうしようかなと考えている時に長男が学校からさいたま水族館のチラシをもらってきました。


さいたま水族館は、以前にも一度行ったことがありますが、水族館の中でも珍しい淡水魚のみの水族館です。

敷地内に大きな池があり、そこにいろいろな種類の淡水魚が飼われており餌をあげることができます。

また、子供が淡水の生き物と触れ合えるイベントが定期的に開催されており、なかなか面白かった印象があり、子供たちも行きたいというので再度行くことにしました。


ちなみに前回行った時には長男が敷地内の池でコイに餌をあげている最中に池に落ち、全身ずぶ濡れになったため強制終了となり公園の全体像を把握できていないというのも今回もう一回行こうと思った理由の一つでした。笑


アクセスマップ

さて、さいたま水族館の場所ですが、埼玉県の最北にあり、群馬県と接している羽生市にあります。

水族館は羽生水郷公園という広大な敷地を有する公園の中にあり、東北自動車道の羽生インターを降りてすぐのところにあるので近県からであれば高速道路を使ってくると便利だと思います。 私も前回は高速を使って伺いましたが私が住むさいたま市からで1時間弱で到着しました。


今回はナビ上で高速を使わなくてもそれほど時間がかからないことがわかり、また最近は下道を走り、街並みを見るのがマイブームということもあり、下道のみで行きましたが、それでも1時間強で到着しました。


水族館横の池

到着後すぐに水族館へ直行。

子供達は入ってすぐ右手にある淡水魚がたくさん飼われている大きな池があるエリアに突進。50円の餌を購入し、エサやりに夢中に。笑

父はそんな子供達の様子を一通り確認後、池のエリアをいろいろ見て回り、チョウザメの池があるのを発見。

珍しいな〜なんて思いながら子供達の様子を見に戻ると今度は池にいる小魚を取ろうとしているではないですか。それも餌が入っていた小さなコップで。。。

魚もそんなに馬鹿じゃないだろうと思いながら「コップを二つ使って挟むようにしてとればいいじゃないか」とアドバイスする狩猟本能が強い私。笑


いざ、水族館へ!

水族館入り口の写真

水族館を目の前にし、いつまでも池で遊ぶのもなんなので、子供達を促し水族館へ。

水族館自体は、とてもこじんまりとしており江ノ島水族館や葛西臨海水族館のようなメジャーな水族館と比較するものではないですが、淡水専門という特徴や身近な生き物を観察したり、触ったりできて入園料大人310円、小学生100円、幼児無料はかなりコストパフォーマンスが良いと思います。

大人である我々からすると以前は当たり前のように家や学校の近くの川で捕まえていた生き物がたくさん見られ、とても懐かしい気持になる水族館でした。


「うなぎ触りイベント」

うなぎ触りイベント

この日は「うなぎを触る」というイベントがあり、敷地内に特設で設置された池にたくさんのうなぎが放たれ、それを子供達がみんなで触っていました。うちの子供達ももれなく参戦。長男は優しく、次男は不思議そうにうなぎを触っていました。


この水族館は、埼玉県内に生息が確認されている約90種類の魚のうち展示可能な約70種類を中心に、荒川をモデルに上流から河口域まで下るようなスタイルで展示されています。日本の淡水魚の他に日本の淡水魚との違いを見るために世界の代表的な淡水魚や天然記念物に指定されている希少生物であるミヤコタナゴ、ムサシトミヨ、食虫植物のムジナモも展示されていました。一周30分くらいで回れる規模なので今日のような1日だけのお休みの日には最適かもしれません。


ちなみに水族館の様子を2分22秒にまとめてみました。→



羽生水郷公園の園内マップ

しかし、今回メインでお伝えしたいのは羽生水郷公園の方なのでそちらのご紹介に移りたいとおもいます。

先にお話ししたように前回は長男が水族館の池に落ちてしまったので存在さえも気づいておらず、今回初めて公園の全体像を見ることができましたがなかなかすごかった!

何がスゴイと感じたが下記にまとめてみました。


①遮るもののない広大な敷地

羽生水郷公園の園内マップ

言葉で書いてしまうととても平易なのですが、実際に現地に行ってみて受ける印象は、一瞬アメリカの国立公園を思わせる開放感と景色でした。(ちょっと言い過ぎかな。笑)

特に水郷公園の中心にある池越しに見える風景は、広い青空と公園の木々が水面に映りとても美しい風景でした。

ちなみ広い園内をサイクリングするためのレンタル自転車もあったのでそれを利用して園内を散策するものいいかもしれません。


②豊富な水棲生物

水鳥の池の写真

この辺は好みにもよりますが、金魚やドジョウ、ヌマエビ、タナゴなどを飼うほど水棲生物が好きな我が家族にとっては、パッと見ただけでもメダカ、おたまじゃくし、ブラックバス、ブルーギル、川エビ、ヌマエビ、ヤゴ、フナ、コイ、ライギョなどを見つけることができ、様々な池の生き物を探すのはとても楽しいことでした。また、池の周囲や池の上を歩ける遊歩道があり、その上を散歩しながらカモなどの水鳥や自然の景色を楽しむことができます。


③カヌー体験、手こぎボート

三田ヶ谷池

今回我が家族は時間が合わなかったためトライしませんでしたが敷地内の池でカヌーや手こぎボートが楽しめるようです。1時間おきにカヌーや手こぎボートを楽しめる人数が決まっているため事前の予約が必要ですが、人数が制限されている分、ゆっくりと時間をかけて景色や池の水棲生物観察を楽しめそうであり、次回はぜひトライしたいなと思っています。

ちなみにカヌー、手こぎボートは3-11月土日祝日限定だったのでトライできるのは来年になるかな。


④ちょっとすごい遊具

遊具の写真

池を挟んで水族館の逆側に「わんぱく広場」、「コバトンが行く!水辺のワンダーランド」という子供達の遊具が設置されている広場があります。

その辺の公園にある滑り台やブランコなどの遊具かと思いきや、いやいやそんなものではありません。私も子供を連れていろいろな公園に行きましたがかなりりっぱな部類に入る遊具でした。

また、土日祝日の公園といえば子供を連れた家族が大量に押し寄せ、結構大変な状況になることが多いのですが、ここの公園はこんなに素敵な公園で遊具も充実している割には人の数がそれほど多くはなく、子供達も比較的ゆっくり遊具を楽しむことができ、その点だけみてもこども連れの親子にとっては居心地の良い公園だと思います。


⑤手軽にバーベキューが楽しめるエリア

今回我が家族は利用しませんでしたが、子供達が遊べる広場に併設してバーベキューが楽しめるエリアがあります。

コの字に設置された木製のベンチが20区画くらいあり、事前に予約すれば自分たちで器具を持ち込み、バーベキューが楽しめるようです。

エリア内をちょっと歩いてみましたが炊事場や炭捨て場もあり、週末にちょっとバーベキューをするときなどに手軽に利用できそうです。


なかなか言葉ではこの公園の美しさが伝わりずらいため水郷公園の様子を簡単な動画にまとめてみました。→



ということで今回は、さいたま水族館を含め羽生水郷公園に行ってきましたが、こんないろいろな楽しみがある公園が家から車で1時間くらいのところにあることがわかり、これからの埼玉ライフがますます楽しみに感じる1日でした。


ところで帰りの道すがら水郷公園の前にある「キャッセ羽生」という道の駅のような施設が気になったので寄ってみました。時間があまりなかったので 店の中しか見ませんでしたが、地元の野菜などが売られている中になぜか金魚、タナゴ、ヌマエビなどの水棲生物が売られており、水族館や池の生き物に興奮していたこともあり、思わずタナゴとヌマエビを買ってしまいました。笑

こぶし花ビール

また、「こぶし花ビール」という地ビールが売っていたのでそれも一緒に夜の楽しみに買って帰りましたが、家に帰ってから詳細を調べてみたところいろいろな賞を受賞しているようで、家に帰り早速一本飲んでみましたがこれまた地ビールに対するイメージが変わる味で驚きました。

ちなみに「こぶし花ビール」は6種類ありその中から「メルツェン」というインターナショナル・ビアコンペティション  ジャーマンスタイル・メルツェン/オクトーバーフェスト部門2002・2007年金賞受賞のビールを飲みましたが、フルーティーでビールは苦味があって苦手の妻でも美味しいと言って飲んでいました。

これまた、いいものを発見できました。


『羽生市について』

人口推移グラフ

埼玉県羽生市は、群馬県と接した埼玉県の最北の市です。

2000年のピーク時に約57,000人に達した人口も年々減少し、2015年時点では55,866人(2015年1月1日付け住民基本台帳人口)に。

しかし、年齢別人口をみていると80歳以上人口がもっとも多い過疎地に典型的に見られる傾向がなく40-44歳の働き盛り人口が80歳以上人口を上回っていることから小さな子供を持つ働き盛り世帯が多く住むベッドタウンであることが伺えます。

また、世帯構成を見てみると類似団体平均、埼玉県平均、全市町村平均と比べても単独世帯比率が低く、類似団体平均や全市町村平均と比べると核家族世帯比率が高いことも子供を持つ働き盛り世帯が多いことを裏付けています。


ベッドタウンに良くある傾向ですが羽生市は可住地面積と総面積がほぼ同じであり、これは山や湖が少なく住むことができる土地面積が広いことを示しますが、それが故にベッドタウン化するとも言えると思います。


羽生市に住む人の経済状況を納税者あたりの課税対象所得で見てみると、類似団体平均(2,887,116円)や全市町村平均(2,719,824円)を上回り、全国的には高い水準と言える埼玉県平均の3,055,001円に肉薄し、2,911,122円となっており、経済的には平均的な水準といえると思います。


産業構造グラフ

産業構造を見てみると類似団体平均と比べて二次産業比率がとても多いのが特徴的です。(34.2% 類似団体平均:26.5%)

また、全産業においてどこの地域でも一番多い卸売・小売業に次いで製造業が多く、製造業の中でも飛び抜けて繊維工業が多い点が特徴です。

ちなみにタウンページで羽生市の製造業を調べてみましたが、やはり繊維業が多く、中でも染物や衣料関係の会社が多く目についたためちょっと調べてみましたが羽生市は江戸時代から続く「武州正藍染」で有名なんですね、埼玉県に住んでいますが知りませんでした。


教育環境で特徴的な点は、高等学校数が全市町村平均、埼玉県平均などと比較しても多いことですが、その背景には普通科の高等学校の他に実業学校や福祉学校が存在していることかもしれません。


病院・診療所などの医療環境、保育所・介護老人福祉施設などの福祉環境、下水やゴミの収集などの衛生環境、小売店・スーパーなどの買い物環境、火災件数・交通事故・犯罪件数などについては大きな特徴はなくほぼ平均的もしくはそれ以上のレベルであり、非常に住み良い環境であることがデータからは見て取れます。


レーダーチャート

類似団体平均や全市町村平均を上回り埼玉県の市町村平均とほぼ同じ水準の税収により財政力指数0.76と類似団体平均の0.63を上回る高い水準ですが、各歳出項目の人口あたり金額は、ほぼ全ての項目で平均と同等もしくは下回っていることから非常に堅実な行財政運営を行っていることが伺えます。


また、借金の大きさを表す地方債残高も埼玉県の市町村平均を若干上回るものの類似団体平均や全市町村平均を大きく下回っており、さらに貯金の大きさを表す財政調整基金も適切水準と言われる標準財政規模の10%程度とほぼ同じ11.7%となっており、過剰な借金や貯金もなくバランスが取れていると言えます。


さらに地方自治体ではよく見られる公営病院や下水道事業など公営企業への繰出金も下水道事業への繰出金が埼玉県市町村平均を若干上回るものの類似団体平均や全市町村平均を下回っていることから全体として非常にバランスが取れ、堅実な行財政運営を行っているといえると思います。


大きなグラフ・詳細データはこちらの「人口増加都市」をご覧ください。


最後に


長男と遊具

最近の下道好きのおかげでもあるのですが、羽生市を車で走っている時にとても印象的だったことは美しい田園風景と田畑用と思われる多くの水路が生み出す水のある風景です。

今はもちろん収穫を終え、刈り取った切り株だけが残る田んぼですが、遮るもののない広大な田畑が広がっており、起伏や周囲に高い建物がないためはるか先の山々まで見通せる風景は圧巻でした。

また、なぜここ羽生市に淡水専門の水族館があるのか、淡水魚が普通に野菜と一緒に売られているのか、藍染などの繊維業が盛んなのか、その背景にはこの豊富な水資源があるのではないかと感じました。

海も川も水辺が大好きな私としては自宅から車で1時間くらいのところにこんなに豊富な水資源と水棲生物を抱く風景があるとは、期待を良い意味で裏切られた最高の1日でした。